長期人気テレビ「水戸黄門」との交代番組で「ハンチョウ」という刑事ものをやっていますので、毎週ビデオに撮って、夕食時に観ています。今週は上司の役割を考えさせるものでした。
「上司から評価されていないので異動させられる」との噂を聞きつけた若手刑事が、何とか上司にアッピールしようと無理に無理を重ねた捜査を行って事件を解決するのですが、最後に本人から異動の噂があると聞かされたハンチョウの一言がグ～ッときました。
「上司は部下を評価するのが仕事ではなくて、部下をサポートするのが仕事なんだ」
従来のピラミッド型の組織では、上司は上に立ち、部下たちを指揮して課題を解決してきましたが、顧客ニーズが急速に変化する時代になってくると、そのニーズが部下たちから上がってくるのを待っていては間に合わなくなってきました。
そこで顧客のニーズを一番知っている部下たちと上司とを直結することをねらいとして、組織階層を圧縮したフラット型組織（文鎮型組織）が導入されたのです。
この組織体制では上司は部下をサポートするのが役割とされて、従来の上司が上に書かれた組織図から部下と上司が横に並んだ組織図までが現れたほどです。
しかしながら、成果主義の浸透の中でプレイングマネージャー化して超多忙化した上司が、たくさんの部下をサポートできずに評価するにとどまっている現実が、多くの企業で問題視されてきています。
「部下をＯＪＴして的確にサポートし、作りだした成果を正しく評価するのが上司の役割である」、ハンチョウに教えられなくても、日本のベテラン上司達はこうして育ってきたはずです。