仕事をご紹介いただいた人材教育会社に終了間近のご報告にお伺いしてきました。
大企業系列のこの会社はその企業グループの先進性を外販してきた会社ですが、営業責任者の皆様方に最近の仕事事情をお聞きしていますと、口々に悩みの言葉が出てきます。
「以前は我がグループが日本で一番進んでいると自信を持って売り込みができたのですが、最近では他社とちょぼちょぼ、明らかに負けている会社もあります」、その原因は人材育成の気風が薄れてきたことにありそうです。
「外で売れる商品づくりを進めて、これを対内に売っていく。これしか生き残る道はないですよね」と話しあっていますと、新任の社長が入って来られました。
弱小の商品を抱えて、世界を走り回ってきたキャリアを持つこの社長はすぐにこの話に反応します。「外販こそ生きていく道です」、これまで少し暗めだった営業責任者達の顔が一気に輝きました。
人材教育の世界では、企業系列会社でも、外販で力を付けて社内にその成果を売り込んでいる会社は隆々と発展し、「社内のいいものを外に売っていくんだ」というコンセプトの会社は、商品の質も価格競争力も不十分なままで、結局は廃業に追い込まれていく事例を何度も見てきています。
「お会社が本当に外販に強くなるためには、トップが３年くらいで交代せずに、一貫した方針で経営して、従業員にもお客様にも信頼されることがポイントですね」と、営業トークを忘れて、先輩ビジネスマンとしての偉そうなコメントをしてしまいました。