Banner
「不毛地帯」を観る
This is my site Written by iwasaki on 2009/11/22 – 17:55

フジテレビが開局50周年を記念して、10月から半年間放映する山崎豊子作「不毛地帯」のこれまでの5回を今日一挙に観ました。どんよりとした天気で、我が家に一人であり、この2週間の心身の疲れが思いのほか残っていて何もする気が起こってこなかったこともあります。
主人公の元大本営参謀が11年間のシベリア抑留から帰還し、もう軍隊には関与したくないとの決意から、防衛省からの誘いを断り、全く畑違いの商社に入って、もがき苦しみながらビジネス戦争を生き抜いていくお話です。
「幾山河」を執筆された瀬島龍三氏をモデルにして書かれた長編小説のテレビ化ですが、この瀬島氏の本自体は厚さ4センチにもなる大作であり、読みかけでほっていましたので、先ずはテレビで観てみようとビデオ撮りしていました。
関西系商社の新参者が、「自分の思いと周囲の評価が必ずしも一致しない」ことに悩まされながらも、持ち前の戦略立案能力を駆使して、着々と成果を上げていきます。しかしながら、激しい商戦を勝ち抜いても心が安らがないのは、たくさんの兵隊や国民を殺してしまったという戦争責任を常に引きずっているからです。
毎回毎回、人間が生きていくことの虚しさを感じますが、いよいよNo2ポストへの昇進が近づいてきて、これからどう生きていくか、「軍隊が行う戦争とビジネス戦争とは、共に人間にとって不毛地帯だ」と書かれているだろう原作を予想しつつ、次回を楽しみにしています。

Posted in  

Leave a Reply