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円空さん、こんにちは
This is my site Written by iwasaki on 2009/11/29 – 16:07

大学ゼミOB会の会場打ち合わせで京都駅ビルのホテルに行きました。今年の紅葉は美しく、最後の見頃だと言われているからでしょうか、駅ナカも駅周辺も人・人でごった返ししています。
追悼総会らしからぬ総会をやろうとの難しい会場づくりの打ち合わせを終え、幹事の皆さんたちと別れ、同じく駅ナカにある美術館で今日まで開催している「円空・木喰展」を観ました。
狭い館内には円空仏と木喰仏が所狭しと並べられています。
音声ガイドを借りて、先ず、円空仏から観はじめました。江戸初期の僧で生涯に12万体の仏像を彫ったと言われる円空の仏像は、なた痕が荒々しく残る独特のものですが、そこに微笑みが観てとれて、何回観ても飽きません。
「円空さん、こんにちは。また、観に来ました」
同じ時代の、同じく庶民信仰の木喰仏は、満面に微笑みを浮かべており、60歳から彫り始めたという円熟した人間味がうかがえます。しかし、木喰仏を半分ほど観終わって、飽きが来てしまいました。
「やっぱり、円空仏が好きなんだ!」
若くして12万体の仏像づくりを志し、64歳までの人生すべてを、日本全国の行脚と山岳修行と仏像彫りにかけたという、円空さんの生き様と、そこから産み出された円空仏には、人間への限りない慈悲の心と、志を達成しようとする執念が溢れ出ています。

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