Banner
J・D・サリンジャーを悼む
This is my site Written by iwasaki on 2010/02/01 – 17:21

先日、アメリカの作家、J・D・サリンジャーが亡くなったと報じられ、今日の日経新聞に「サリンジャー氏を悼む」という記事が出ていました。
彼の代表作「ライ麦畑でつかまえて」(The Catcher in the Rye)は学生時代のアメリカ近代文学のテキストでしたので、ただ1冊しか読んでいませんが、その記憶は青春の1ページとして、薄れることなく今も鮮明に残っています。
20世紀中ごろの青春小説として、映画「エデンの東」とともに、少年の大人の世界への反抗とそこから生まれた孤独な行動を描いて一世を風靡し、今でも書店の棚に並べられ、若者たちにも読まれています。
16歳の少年が「将来、何になりたいか」と聞かれて、「崖の上のライ麦畑で遊んでいる子供たちが、崖下に落ちないように、崖っぷちに立って子供を捕まえる人になりたい」との最後のフレーズが、青春時代の焦燥と不安に満ちた心に、何のわだかまりもなく入ってきたのが、つい昨日のようです。
青春時代の記憶は、それを思い出す度に、心を湧かせたり甘酸っぱい感傷に浸ることばかりですが、「青春とは心の若さである」ならば、この記事を読んで、「91歳で亡くなったサリンジャー氏に負けないように、瑞々しい心を持ち続けたい」と思ったのは筆者一人だけではないと思います。

Posted in  

Leave a Reply