大企業に勤めた後、起業した社長たちが集まって、近況交換方々一献交わし合うＭＤ会議（社長会議）に参加するため、大阪ミナミのオープン間もない居酒屋に早めに着きましたので、ウェルカム・ドリンクしながら若主人（大将と呼んでいますが）に商売の状況を聞いてみました。
「開業して７ヵ月ですが、徐々にお客様が増えてきて何とかやれています」、「よかったですね。頑張ってますね」とエールを送りましたら、「でもお客様が多すぎても困るんです。心を込めて料理を作れませんので、そんな日のお客様がリピートで来られなくなることもあるのですよ」、一流のお店の板前から独立して、まだまだ苦しいだろうに、お客様第一を貫いています。
メンバーがそろって、美味しい料理を楽しみながら、不況期の底を脱したかどうか先輩社長に話題が集中しました。「創業１年目から黒字を続けてきましたが、去年は赤字、今年はようやくトントンです。でも従業員たちの給料だけは下げないように、個人保証した借金が相当になりました」と苦しい胸の内を語りだします。
コラボ社長の「そんな社長の会社の従業員は幸せですね」の一言に、思わず目頭をぬぐう姿を見て、彼の頑張りが伝わってきました。
でも、そこがベンチャー社長たち、「将来は中小企業を育てる活動をしたい」「中小企業に我々の経験・ノウハウを伝えたい」と、熱く夢を語り合う場には、つまらない愚痴などありませんでした。