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下宿時代の思い出
This is my site Written by iwasaki on 2010/03/25 – 13:04

「下宿のおばさんが亡くなったよ」という友人からの電話で、会社決算業務に没頭していた頭が、急に40年前に戻りました。18歳で田舎町宮崎から京都に出てきて、青春時代を過ごした時に3年間お世話になった下宿のおばさんの訃報です。
昨日は氷雨降る中を百万遍近くのお宅のご葬儀に参列してきたのですが、道々の風景は相当変わっていて、下宿屋さんは姿を消して立派な学生マンションが建っていますが、民家は昔のまま、行きつけだった学生食堂も模様替えをして営業しています。
近所を歩きまわってみますと、雨の中、たくさんの学生たちが歩いているのは昔のまんま、行きつけの本屋もありました。ノウハウ本が増えているのが気にはなりましたが、岩波文庫が最大スペースを確保していて、今時の学生も本格的に読書している姿がうかがえました。
親族だけのご葬儀の中にひとり身を置きながら、このおうちに下宿していた当時を思いだしていました。6畳一間の下宿でお金もほとんどない、大学は学生紛争で全学バリケード封鎖、そんな中でアルバイトに出かけ、友人に会い、お寺を見て回り、お酒を飲んでは語り合う日々でした。
電話をしてくれた友人に替わって参列していた奥様から「岩崎さんが下宿する前は暗い雰囲気だったのに、下宿されてから、雰囲気が一気に明るくなったと主人が言っていましたよ」との言葉に、救われたように家路に着きました。

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