定年まで務めたパナソニック（元松下電器）の製品を愛してやまない我が家ですが、昨日、「パナソニックは総合電機メーカーをやめてしまったのだろうか？」と思ってしまう事件に出くわしました。
昨年、古くなった扇風機を処分して今年の初夏頃に買おうと思っていたのですが、カタログや会社のホームページを見ても扇風機が載っていません。もう生産中止になったのではと思い、量販店で他メーカーの商品を買おうとしたのですが、「修理のこともあるので、いつもの電気屋さん（旧パナショップ）の個展まで待ってみましょうよ」との妻の言葉で、しばらく待つことにしました。
届いた個展の案内カタログには他メーカーの商品が載っていましたので、しかたなくそれを買おうとお店に出かけてきたのです。馴染みの店員さんにその扇風機を買いたいと言いましたら奥からパナのカタログ（２機種だけ載った簡単なもの）を持ちだしてきました。
「メーカーの商品カタログには掲載されていませんが、電気店だけにはこのカタログが配られているのです。パナの商品が欲しいと言う方にはこれをお売りしてます。」「メーカーの商品カタログにも、また、個展の案内カタログにも掲載されていない以上は扇風機の販売をやめてしまったと同じですね」との質問に、何とも情けない顔をされました。
今回は夫婦で話し合って決めてきた他メーカーの商品（パナの半額でした）を買って帰り、ことの次第を妻に報告しましたら、「お客様が欲しくても儲からない商品は作らない会社になってしまったのね。」と愛想が尽きたという顔になりました。
グローバル競争の激化の中で、儲かる商品だけを儲かる地域に販売していく会社の方針は分かりますが、松下幸之助さんが大事にしてきたお客様第一主義では、永年松下製品を使ってきた国内のお客様を切り捨てていいのだろうか？そんな気持ちでは高額なテレビさえも売れなくなるぞ、と思ってしまいました。
そんな訳で、セントラル給湯機に続いて、扇風機もパナ以外の商品になることになりました。パナソニックは総合電機メーカーの旗を降ろしてしまったようです。