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御堂筋のイチョウ並木
This is my site Written by iwasaki on 2010/10/25 – 08:31

大阪市街のど真ん中を南北に走る御堂筋、「雨の御堂筋」や「たそがれの御堂筋」など歌謡曲にも歌われているこの通りは両側に植えられたイチョウ並木でも有名だ。
昭和12年の御堂筋の完成と共に淀屋橋以南にはイチョウ、以北にはプラタナスが植えられたが、その後、プラタナスもイチョウに植え替えられて現在にいたっている。
御堂筋沿いのオフィスに勤務していた時には、ビルの9階の窓からほぼ真横にイチョウの木のてっぺんが見られた。植えられてから70年以上もたっているので、当時のまんまの木はそんな高さにまで成長している。秋が深まってくると徐々に黄色く色づき始めて、その色の深まりが秋の深まりそのものであり、仕事帰りにその下を歩くと無性にお酒を飲みたくなったものである。
しかし、ただひとつ、問題がある。銀杏が落ち始めると踏みつぶされて独特の匂いがすることだ。最近ではこの匂い対策のために雄株だけが植え替えられているそうで、そのうちに銀杏の落ちないイチョウ並木になってしまうかもしれない。
昨日、梅田の登山用具店に出かけた際、御堂筋を歩いたら、銀杏が落ち始めていた。踏みつぶされて匂いもしていたが、いよいよ晩秋がきたと実感した。猛暑から秋の到来、晩秋から冬の到来の兆し、この季節の移ろいこそが日本のかけがえのない財産かもしれない。

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