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東京ディズニーランド(TDL)の舞台裏の仕事
This is my site Written by iwasaki on 2010/11/02 – 12:52

1983年に、東京ディズニーランド開園のプレオープンに家族そろって出かけたのがそれはもう昔の記憶になってしまっている。その後、ロサンゼルスのランドも見学して、そのスケールとエンターテイメント性に圧倒されて、「TDLはそのうちに廃れるかもしれないな」と思ったものだが、現在もリピーター続出で日本最高の人気テーマパークの名を維持し続けてきている。
そんなTLDを扱った「ミッキーマウスの憂鬱」松岡圭祐著を電車の中で読む娯楽本として買ったが、読み終わってみると単なる現場の実情の暴き本ではなかった。もちろん徹底した取材活動をベースにして書かれた小説なので、どこまでが真実でどこからが小説なのかが分からないが、さもありなんと思える。
来園者に接する正社員スタッフ達とそれを裏方で支える多くの派遣社員(準社員)、彼らを支配指導する本社の正社員、この社員身分の構図を横糸にしている。縦糸は表の仕事と裏方の仕事だ。
ルールとマニュアルで現場を支配する本社正社員、いつもどこか冷たく現場を見下した感があり、現場の実情に疎く、かつ現場を見ようとはしない。これはどこの会社でも大なり小なりあるものだ。
次に現場を見える形で動かす正社員スタッフ、本社に対しては物を言わないが、派遣社員を共に仕事を進めるパートナーとは見ようとはしない。これも横暴な正社員像としてよく見受けられる。
裏方で実務を支える派遣社員、彼らが仕事の多くを動かしているが、会社の扱いからいつの間にか仕事への熱い思いを発揮出来なくなってしまう。現実の派遣社員達の悩みそのものだろう。
そんな彼らが来園者に夢を与えるためにどんな仕事をしているか、我々は来園者として施設や出し物を楽しんでいるが、それを動かすスタッフ達の仕事を垣間見た思いだ。

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