会社ＯＢ会の寝屋川支部の新年会に久しぶりに出席した。入会時から２回目の参加なので顔見知りはほとんどいない。香里園エリアのテーブルに座り、ご近所らしい皆さん方と話を始めたが隣に座った７０過ぎの紳士とはなかなか話が弾まない。血圧が高くなると命に触るとかでお酒を飲まないのもその理由のひとつだ。
そこへ人事ＯＢが来られ、松下時代の人づくりを語り始められたので、ささやかな人事コンサル会社を営んでいると自己紹介してから、少しずつ会話が弾み始めた。人生を意欲的に生きて来られたらしい顔つきなので、積極的に話を聞こうとあいづちを打ち、更に聞く姿勢を強めたら、一気に話が続き始めた。
定年退職後の起業、中国相手の設備納入トラブル、脳卒中から車椅子生活、周囲の諦めの声を聞きつつ続けたリハビリ生活、そして趣味の競技ダンスへの復帰と、１０分・２０分と話が続く。
３０分近くなって、「人に語れることがある人生は素晴らしいですね」と一言返したら、「くどいなあとお顔に見えたらすぐに話を止めたのですが、興味深そうに聞いていただきましたので、こんなに話してしまいました」と紳士顔が１０年の知己顔に変わっていた。
積極的傾聴で話を聞けば会話が盛り上がるとよくお話しするが、今日の体験で「積極的傾聴で人は雄弁家になる」と更にトーンを上げた紹介ができるようになれたようだ。