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がんばろうKOBEでオリックスが初優勝したそうだ
This is my site Written by iwasaki on 2011/01/17 – 08:49

阪神淡路大震災が発生して16年が経過したが、毎年5時46分には必ず目覚めていて当時の被災状況や現地救援に出かけた時のことを思い出してきている。
今年も1月17日を前にして震災関連番組がたくさん組まれていたが、その中で震災のその年に初優勝した神戸市を本拠地とするオリックスの優勝秘話特集は、単なる感動話にとどまらず、人と組織を語るたくさんのエピソードを提供してくれた。
仰木監督就任2年目、前年の2位から今年こそ優勝と自主トレを始めた正しくその最中に震災発生、多くの選手達が被災者となってしまい、トレーニングを中止して家族生活の維持に明け暮れた。どうにか集まれたキャンプでも話題は震災関連ばかりであり、今年のペナントレースは散々なものになるだろうとメンバー達は諦め顔だったそうだ。
そこに震災地の神戸市の球場を使用して試合を行うとの決定が伝えられて、選手たちは奮起し、「がんばろうKOBE」を袖口に縫い付けた。
しかし、好スタートを切ったものの打力不足から下位に低迷し始めて、ここからが仰木マジックの登場である。打者一人ひとりの対投手のデータを分析して、予告先発に合わせて、毎日打順を大幅に組み替えていった。また投手については点を取られる前に交代させる方針で小刻みな投手リレーを行いながら、併せて、若手の大抜擢で抑えの切り札づくりを進めた。
これらのやり方は4番打者や我こそはと意気込む選手達のプライドを傷つけたが、勝ち続けるうちに、チームが勝てばしゃあないなとなってきた。そこにオリックス優勝で震災復興に拍車をかけたいとの神戸市民の大声援が加わって、最悪の震災年に初優勝するという一大ドラマが現出した。
当時を振り返る選手たちは「最初は自分達が市民を応援していると思っていたが、”がんばろうKOBE”の旗を振る市民達から自分達が励まされていたのだと気付いた」と吐露している。
そんなたくさんのドラマから16年、まだまだ多くの悲しみを抱えながら、神戸は見事に復興してきている。

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