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都道府県対抗に見る責任感
This is my site Written by iwasaki on 2011/01/24 – 11:19

年末年始は都道府県対抗の駅伝が目白押しで、マラソンファンにはテレビにくぎ付けになる楽しい休日を過ごしてきている。
以前は都道府県対抗とは国民体育大会がほとんど全てであり、どんな小さな県でも男女のアベック優勝が必須目標になっていて、そのためだけに有力選手を県内の公共団体や企業に引っ張ってくる姿を見ながら、なぜそこまでするのかな、と違和感を感じたものだ。
関東や関西の大都市圏と山陰や東北、四国・九州の片田舎県では圧倒的な人口格差があり、それが勝敗に大きく作用してきたが、最近の対抗駅伝を見ていると、そこに実業団駅伝に参加する企業があることや駅伝を強化中の高校の存在が新たな勝敗要因につながってきているようだ。
とは言え、地元県を背負って出場することは、特に地方県では非常な名誉であり、出場選手達には喜びと共に大きなプレッシャーにもなっていると思われる。
昨日の都道府県対抗男子駅伝で旭化成駅伝部の宋茂監督が解説していた。彼が熊本県から出場している自社の選手について、冗談めかして「彼は旭化成のたすきでは弱いけど、熊本のたすきでは強いんですよ」とコメントしていたが、県代表としてのプレッシャーの大きさとそれにこたえようとする責任感を物語っているのだと思う。
国や県を背負う責任感は企業や大学を背負う責任感とは違ったものだろう。直接的な利害関係のない公共の活動に全力を尽くす姿はそれだけで美しい。

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