３０代のビジネスパーソンが５年先・１０年先に企業第一線のリーダーとして活躍できるように、その意識と行動を変え、必要な知識を身につけさせる長期の研修を企画実施して欲しいとの依頼を受けた。
これはやりがいのある仕事であり、その必要性も感じてきているので、じっくり腰を落として企画することにした。
先ずは企業側のニーズをお聞きしてみると「自分で考える力」と「変化対応力」「コミュニケーション」、併せて日本企業の共通項目「グローバル対応」がキーワードのようだ。
次に識者たちがまとめた、３０代に学んでおくべきことや必要な勉強法を片っ端から読みあさってみた。そこからは１０代の努力で勝ち得た学歴に依存することなく、学び続けること＝学習歴の勝負であること、そのためには学ぶべき対象と学び方を間違えないことが、著者のキャリアから表現の違いはあるが、ほぼ一致した意見である。
そして最終ターゲットは「どんな事態に立ち至っても最善の答えを考えて導き出す能力」＝「自ら考える力」である。たくさんの著者の結論と現場ニーズが見事に一致していることに、少なからず驚かされた。
しかし、この１０数年を振り返り、周囲を見渡してみると、自ら全体構想を描くよりも、課題を提起され方向性を示されて、初めて、情報を集めて上手に整理し、解決策をまとめあげる整理型の思考者がほとんどであることに気づいた。
「自ら考える力」が身につく研修内容と研修パターン、方向性が固まれば後は形作るだけである。ここは整理型の能力を駆使して、ご依頼いただいた企業から期待以上の満足を引き出すべく、一気に筆を進めていきたいと思う。