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老いと向かい合う日々
This is my site Written by iwasaki on 2011/03/09 – 12:34

少しずつ介護が必要になってきた母親に会いに、宮崎に帰省してきた。昨年の口蹄疫から鳥インフルエンザ・新燃岳の噴火と、災害続きの町はすっかり元気を失っている。街のあちこちには「頑張ろうMIYAZAKI」の看板や横断幕が掲げてあるが、県庁ツアーにまで観光客が押し寄せたかっての賑わいははるか昔のことのようだ。
少し灰っぽい街を抜けて高台にある我が家に着くと、80代の半ばを過ぎた母が首を長くして待っていてくれた。
田舎らしい大きな家に母親と向かい合っていると、出てくるのは生前の父との戦中戦後の生活や家族みんなで20年近く続けてきた旅行での思い出、そんな話が尽きると、これから起こってくる更なる老いや世代交代にまつわる気がかりなことへと話題が移っていく。
祖父の屋敷近くにあった氏神様を庭先に移してきているが、将来、この家に住む人がいなくなることを考えてどうしておいたらいいのだろうか? お墓は誰がみてくれるだろうか? ・・・等など。
誰でも訪れる老い、それが母親や近くの親族、周囲の住人のほとんどが、老いの真っただ中にあり、さらに3年先・5年先が今以上に厳しい状況がやってくることが避けられない環境では、夢を語ることとは程遠い「老いに向かい合う日々」が続いている。
避けられない、手を打たなければ、発生するであろう課題をクリアー出来ずに行き詰ってしまう。老いと向かい合う日々は深刻にならずに将来の布石を打ち続けなければならない。それを実感した4日間であった。

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