毎年４月に入ったこの時期は、社会人として巣立った新人達の姿をあちこちで見受けられて、その初々しさと真剣さに思わず微笑むことが度々ある。
今週後半からは、ラッシュ時間帯を外した昼間の電車の先頭車両に乗ると、新人運転手の大きな確認呼称が聞こえ始めた。「ドアロックよ～し！」「スタートよ～し！」一つひとつ指で指しながら大声で復唱している。その横ではベテランの指導者運転手が、指の指し具合、声の大きさ、操作の手順を厳しい目でチェックしている。
どんな仕事でも基本動作の大切さは言われているが、新人時代のスタート時に声に出し、指で指しながら、その手順を学んでいくやり方はいつの時代でもそれを身体に染み込ませていく最善の方法のようだ。
まだぎこちない新人運転手の後姿を見ながら、この時期に学んだ基本動作とそのマインドを是非持ち続けて欲しい。間違っても、運転中に携帯でゲームをするような、そんな不心得者にならないようにと願っている。「初心忘るべからず！」